よい移民

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イギリスの有色系の移民やその子孫のクリエイター21人によるエッセイ集。

著者について

ニケシュ・シュクラ
作家。1980年ロンドン北西部ハロー生まれ。
デビュー小説Coconut Unlimited(2010)は、イギリスの文学賞コスタ賞処女小説部門の
候補作となり、以降の小説作品もイギリスの各種メディアで激賞される。
2014年に脚本執筆に携わった短編映画Two Dosasは数々の賞を獲得した。
本書の成功を受けて、有色人作家の作品を掲載する雑誌The Good Journal を創刊する。
2019年2月には本書のアメリカ版となるThe Good Immigrant: 26 Writers Reflect on
Americaを、シメーヌ・スレイマンと共同編集した。
子どもや若年層向けの図書出版にも力を入れ、人種差別の問題を扱った学習テキスト
『どうして肌の色が問題になるの?』(2018年に創元社から邦訳刊行)を
クレア・フーチャンと執筆している。
2016、17年と2年連続でイギリスの出版業界誌『ザ・ブックセラー』から
同業界で影響力を持つ100人の1人に選ばれた。
2019年には『タイム』誌から「次世代のアーティティストをつくる12人のリーダー」の
1人に選出された。

栢木清吾
翻訳者、研究者。1979年大阪生まれ。
神戸大学大学院総合人間科学研究科博士後期課程修了。博士(学術)。
専門分野は、近現代イギリス史、「人種」と移民をめぐる社会的・文化的問題。
翻訳として、ヴロン・ウェアー「戦争を閃かす白人性――兵士・移民・シティズンシップ」
(『年報カルチュラル・スタディーズ』第3号、2015年)、
スチュアート・ホール「ホームの居心地、場違いな心地」(『現代思想』 2014年4月臨時増刊号)など。
主な論文として、「グローバル化・移民・都市空間」(田中東子・山本敦久・安藤丈将編
『出来事から学ぶカルチュラル・スタディーズ』ナカニシヤ出版、2017年)、
「移民史と海事史を越境する――20世紀初頭のアメリカ諸港における日本海員の「脱船」
を事例として」(塩原良和・稲津秀樹編『社会的分断を越境する――他者と出会いなおす
想像力』青弓社、2017年)がある。